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夏休み!本を読もう!読書感想文書いてみよう!

 

そこいらじゅう本だらけの家で、「本さえ読んでおけば勉強しなくていい。」と言われながら育ちました。それが正解なのかどうかはわかりませんが、今だに本好きですし、何かわからないことがあると自分で本買って勉強します。大人になってもいろんな場面で役に立ってくれているので、娘にも同じようなことを言って育ててきました。

そのかいあってか、娘も小学生の頃から相当の本好きです。

ただ、巷で言われるように、「本をたくさん読めば成績もよくなる」かは疑問です。それはあまり関係ないかな・・・と思っています。活字アレルギーかと思われるほど読むのが嫌いな子だと、テストの問題文を読まなかったり国語の問題が読めなかったりするので、そういう子は確かに文章が読めるようになれば成績が上がるでしょうが・・・。

本の虫のような子が必ずしも学校の成績がいい訳ではありません。成績どころか、国語の文章題もそんなに得意でない、というケースも多々見てきました。娘も、学校からの帰り道や、トイレに行くときでさえ本を読みながら、という本中毒者でしたが、中学の頃から現代文は苦手です・・・。

どうも、本を自分独自の解釈で読んでいるからのようです。読書を娯楽としてみればそれはそれでいいのですが、国語力を上げるためには読んだ本を客観視する、というひと手間があるといいのかなと思います。

本を読んだら振り返る。つまり感想や思いを文章にしてみる。作者の意図に思いをはせてみる。などです。つまり、

本を読んだあと読書感想文を書けば国語力がつく。

 

ああ~、読書感想文!何枚もの原稿用紙を前に何書いていいかわからず、悶々とただただ本のあらすじ書いた記憶・・・。この夏休みの読書感想文の嫌だったこと!とにかくどうやって書いたらいいかがわからない、ってのと、真っ白な原稿用紙数枚を目の前にするともう終わる気がしない、のが原因だと思います。

 

昔していたグリムスクール(読んだ本について活動するスクールです)で、毎年読書感想文を子どもたちに強制的に書かせていてわかったのは、

どんなに国語が苦手な子でも形式に沿って書けば書けるということと、
原稿用紙数枚もちょこっとづつ攻めれば書ける、

ということです。

今回は、読書感想文の一般的な形式と、書きやすい児童書をご紹介します。

 

読書感想文の書き方(例:ドラえもん第一話)

もちろんまず本を決めて読むのですが、読書中はメモか付箋で気になるところが後でわかるようにしておきましょう。本を読んだら、実際書き始める前に軽く下書きするといいと思います。

下書きシート、教室にグリムスクールのが残っていますので、コピーがほしい方はお知らせください。

なお、下記の一例は冗談です。ドラえもんで書いたら先生に怒られますから悪しからず。

 

読書感想文のはじめ:導入

どうしてこの本を選んだか、読もうとしたきっかけなどをエピソード付きで書く。

先日本屋に行ったら、「未来からやってきた猫型ロボット」の本が入り口に並んでいました。自分の未来を見たいと常々思っていた私は、この本で書こう!と決心しました。
・・・

 

読書感想文のつぎ:あらすじ

いつ、どこで、だれが、なにを、どのように、なぜ を含めて本の内容を要約する。

このお話で初めて登場するドラえもん(だれ)は、未来からきたネコ型ロボット(なに)です。ドラえもんは失敗ばかりするのび太君を助けるために(なぜ)、タイムマシンにやってきた(どのように)のです。第一話では、正月(いつ)家で(どこ)だらだらしているのび太君のところへ
・・・

 

読書感想文のそのつぎ:感想

好きな(嫌いな)登場人物・文章 ⇒ 理由・体験談
心に残った出来事・登場人物の行動 ⇒ 理由・体験談・自分だったらどうするかなど

子孫であるセワシが、のび太の残した借金が今だに残っていて迷惑だから、のび太にしっかりした人生を送らせるためドラえもんをよこした、というのが印象的でした。私だったらタイムマシーンを使い、未来で得た知識を過去に持ち込んで一儲けし、自分で借金を返すと思います。
・・・

 

読書感想文の最後:しめくくり

本を通じて一番強く感じたこと・新たな発見 ⇒ 自分の中で変わったこと

この話で一番印象に残ったのは、のび太が自分の未来をドラえもんに知らされて、自暴自棄になるところです。私は今まで自分の未来を知りたいと思っていましたが、もう知りたいとは思いません。なぜなら、
・・・

 

あらすじ、感想①、感想②、などと区切って書くと原稿用紙に圧倒されることなく気楽に書けますよ。今年の夏は読書感想文にチャレンジ!

 

【学年別】読書感想文が書きやすい本

普段の読書は自分の好きなものを読めばいいですが、読書感想文となると本を選ばなくてはなりません。サスペンスとかSFとかじゃあ書くのが難しいし、図鑑も無理だし、絵本もちょっともう幼いかな、とかいろいろ悩みますよね。そこで今回は「読書感想文が書きやすそうな本」を学年別に紹介したいと思います。ご参考まで。最近は児童書を読むことがないので古い本ばかりで申し訳ないです。

読書感想文向け書籍:低学年(小1・2)

かわいそうな象  作:土屋由岐雄

基本的に、低学年の読む本は楽しく不思議な世界が広がっているものが多いです。単に読むだけなら面白くていいのですが、読書感想文を書くとなると本のテーマだとか作者の言いたかったこととかがつかみにくいのが難。そこで、感情移入しやすくてテーマがわかりやすいものということで、この本を選びました。戦争中の動物園で猛獣と呼ばれる動物たちがどうなったのか、涙なくしては読めません。

読書感想文向け書籍:中学年(小3・4)

かあちゃん取扱説明書  作:いとうみく

題名からいって身近で読みやすく、自分に投影できる部分がたくさんありそうですよね。ガミガミ言われて腹がたった男の子が、かあちゃんの扱い方を研究しようと取扱説明書を書き始める、でもそれで分かったかあちゃんのこと・・・。「かあちゃん」の一人としては、一枚上手な母が最後に見れて爽快です。夏休み大変な親のことを、少し考えてくれるきっかけになるかも・・・と親としては期待したりして。

読書感想文向け書籍:高学年(小5・6)

うわさのズッコケ株式会社  作:那須正幹

昔からあるシリーズ本ズッコケ三人組の中ではこれが一番好きです。個性あふれる3人組が株式会社を作って儲けようとする話。株式会社というものの仕組みがよくわかるとともに、会社運営のむつかしさ、株主とのいざこざなど、大人が読んでも勉強になる一冊です。このシリーズは、3人のタイプがそれぞれ違うので、共感できるキャラとそうでないキャラが識別しやすく、感想文が書きやすいと思います。自分ならこんな株式会社を作る!というテーマで書けば、感想文長ーくなりそうですね。

読書感想文向け書籍:中学生

モモ  作:ミヒャエル・エンデ

時間泥棒である灰色の男たちから、時間を取り戻そうとする女の子のお話です。時間を節約して、時間貯蓄銀行に入れちゃった人達がどんどん忙しくなっていく・・・。ファンタジーでありながら現実問題にメスを入れる、誰もが認める名作。忙しい現代の中学生が人生を考えるのにピッタリの本だと思います。大変深い本なので、昔読んだ方も大人になってからもう一度読み直してみるのもお勧め。

未来の年表  作:河合雅司

ノンフィクションもOKならこんなのいかがでしょうか。少子高齢化とは実際にどういうことなのか、一つ一つ事例を追って説明しています。今一番日本で考えなくてはならない社会問題に、中学生としてどんな風に向かい合うべきなのか。感想ではなく事実に関する意見を書くことになるので、普段小説などを読み慣れていない子にとってはフィクションより書きやすいと思います。

 

長い夏休み、読書感想文が宿題の学校もあれば自由提出の学校もあると思います。教室(自宅)借りられる本は、グリムスクール時代に集めた良書(児童書)がそろっています。ぜひ夏休み借りて読書たくさんしてください(‘◇’)ゞ

 

ちなみに実家は、そのたくさんある本棚はもとより、家全体が父の手作りです。帰るたびに何か出来上がっていて、中にはこんな階段つきの隠れ家まで・・・。

いつか忍者屋敷として開業しようかと、勝手に目論んでいます。(@^^)/~~~