ABクラスのワークブックで、Be動詞と一般動詞の使い方の違いの学習が始まりました。
このBe動詞と一般動詞は文法事項の中で最初にぶち当たる壁です。区別するのに大変苦労する子が多く、中学のテストで毎回100点近く取ってくる子でも、いざ作文すると間違えたりします。
Be動詞の文と一般動詞の文は、疑問文や否定文の作り方まで変わってくるのでしっかり区別しておきたいところです。そこで、今回は両者の区別の仕方を小学生向けにすべて現在形で基礎文法をご説明したいと思います。あくまで学習初期に説明される文法です。その後は例外がたくさん出てきますので。
Be動詞とは
まず、Be動詞とは何なのか。
am
is
are
とまず、現在形で整理します。主語によって使われるBe動詞が変わります。
I には am
He/She/It/単数のもの・人(I 以外)には is
You/We/They/複数のもの・人 には are
となります。
I’m a teacher.
He’s a student.
You’re cute.
ここまではみんな口で覚えているので平気です。意外と盲点なのは、
I’m は I am の、You’re は You are の、It’s は It is の略であることなどです。
一般動詞とは
では、一般動詞は何かというと、
like / play / have / want / study / run / jump / live
などなど、主語の動きや状態を表すものとなります。
You play baseball.
一般動詞で気をつけることは現在形で三単現She/He/Itの時にsがつくことです。
He likes lemons.
Be動詞の疑問文の作り方
Be動詞の文を疑問文にするときは、主語とBe動詞をひっくり返します。
You are a student.
という平叙文は、疑問文にするとき
Are you a student?
となります。これはisの時も am の時も同様の法則が適用されます。よく、
I am a student.
を
Am I a student?
とするのに抵抗がある子がいますが、普通自分のことを尋ねたりしないため、今までレッスンやテキストで触れることがなく聞き覚えがないからです。同じBe動詞のルールが適用されるというのは、文法を学んで初めてわかることかなと思います。
答えはBe 動詞を使って答えます。
Yes, I am. / No, I’m not.
Yes, he is. / No, he isn’t.
Yes, we are. / No, we aren’t.
という感じに、略式で答えるのが一般的です。
一般動詞の疑問文の作り方
一般動詞の文を疑問文にするときは、助動詞のdoを前に持ってきます。主語がhe/she/itの時はdoesになります。
You like cats.
を疑問形にするには、
Do you like cats?
となります。何度も聞いたことのあるフレーズのはずですが、Be動詞のルールを学んだ後だと、
✖ Are you like cats?
とやってしまう子が結構います。
答えるときもdo/doesを使って答えます。
Does she have a dog?
Yes, she does. / No, she doesn’t.
Be動詞の否定文の作り方
次に否定文ですが、Be動詞の場合はBe動詞の後にnotという否定語を付けます。
She is not my sister.
この場合も略があり、I’m 以外は平叙文で主語と合体されていたBe動詞はnotと合体することになります。(日本では)
He’s my father. ⇒ He isn’t my father.
You’re from Japan. ⇒ You aren’t from Japan.
主語がIの時だけは、
I’m Sayaka. ⇒ I’m not Sayaka.
一般動詞の否定文の作り方
一般動詞の否定文は、平叙文の動詞の前にdo not/does notを挿入します。それぞれ略されて、don’t/doesn’tとなります。
I don’t like tomatoes.
She doesn’t have any brothers.
否定語notを使うことはBe動詞と同じなのですが、疑問文と同じく助動詞のdoを使って補います。この助動詞doは、一般動詞のdo(する)と同じなので混乱を招きやすいのですが、しっかり区別して使うことが必要です。do(する)の文を疑問文にしたり否定文にしたりするのが苦手な子は結構います。まあ気持ちはわかります。響きがドゥドゥしていて気持ちが悪いのでしょう。
Do you do your homework after school?
I don’t do my homework at home.
Be動詞と一般動詞の区別
ここまでは文法のルールできっかり決まっていることなので、ルールをきちっと覚えればそんなに問題はないのですが、ゼロから文章を作るときにBe動詞の文と一般動詞の文をごっちゃにしてしまうことがよくあります。
一般動詞の動詞は無限にあるのでひとまず置いておいて、まずはBe動詞の文とはどういうものかを理解して、Be動詞の文を区別できるようになるといいと思います。後はBe動詞の文以外は一般動詞の文、と覚えてください。
He is my father.
上のBe動詞の説明として一番一般的なのは、
① Be動詞とは、日本語でいう「です」「いる・ある」である。
という説明です。中学校の先生をしている友人に聞いたら、こちらを採用して教えているとのことでした。上の文だと、「彼は私の父です。」の「です」に当たるのがBe動詞というわけです。
次の多いのは、
② Be動詞とは、右辺と左辺が同じになる「=」の意味で使われる。
というものです。私は主にこれを使って説明しています。is/am/areが「です」というのが腑に落ちないので・・・。上の文だと、「彼=私の父」という構図ができるという説明です。
最近出てきたのは、
③ Be動詞とは、並べたものをつなぐ接着剤の役割を担う。
というものです。②にちょっと似ています。上の文だと、「He, my father」とおいて後ろの説明を主語にくっつけるという考え方です。たんなるつなぎなので、Be動詞には意味がないというわけです。ちょっと英語上級者向け説明のような気もします。
どれでも構わないので、しっくりくる説明を頭に叩き込んでまずはBe動詞の文を区別し、自分で作れるようになってください。
Be動詞の文と一般動詞の文を区別するための練習
① ( )内に動詞を入れてみましょう。
She ( ) my teacher. (She = my teacherとなるように)
② ①で作った文を疑問文にしてみましょう。
③ ①で作った文を否定文にしてみましょう。
④ ( )内に動詞を入れてみましょう。
They ( ) tennis. (意味が通るように)
⑤ ④で作った文を疑問文にしてみましょう。
⑥ ④で作った文を否定文にしてみましょう。
などといろいろなバージョンで混ぜて練習すると慣れてくると思います。(答えは一つではありません。)わからなければレッスンに持ってきて聞いてください。
一通り、ごくごく最初に行われるBe動詞と一般動詞の文法のルールを説明いたしました。でも言語は文法から学ぶより、音から入り、それを実際使いながら文法を学んで全体を強化していく、というのが世界基準です。(日本は別です)そのため、レッスンでも低学年でしっかり英語に触れて経験値を増やしておく方が、のちのち文法が理解しやすいです。文法がわからないとあれこれ考えるより、英語をたくさん聞き、読み、話して、英語の経験値を上げましょう。