教室の活動

習慣化の鉄則

 

もうすぐステップアップ面談です。子ども達も一緒にお話しする面談は初めてですが、今回この形式にしたのには理由があります。

GTECの返却をより有意義なものにするため。

ステップアップ面談のこの時期、夏休み前に受検して頂いたGTEC Juniorの結果を返却しています。いつも主にスコアシートを保護者にお渡しし、子ども達には「お家でよく見ておいてね。」というにとどまり、しっかりと英語力の向上につなげる取り組みができていませんでした。そこで、今回は同時にスコアを見ながら、自分の強みと伸ばしどころを一緒に確認し、これからの英語学習についてお話したいなと思います。

家庭学習の大切さを本人にも理解してもらうため。

レッスンは週一回。その中で基本、聞く話す読む書くをすべて行っています。レッスンがわずかな時間であるだけでなく、人間には「忘れる」という才能が生まれながらついてきていますので、レッスンのみの学習ですと、それはそれは歩みの鈍いカメさんのようにしか英語力がついていきません。そこを家庭学習でどのくらいフォローできるか、というのは大変重要です。

ということを保護者の方に説明はできても、なかなか実際にお家で取り組むのは大変。お家の方からも「どうしたら毎日英語に取り組めますか?」というご質問をお受けしますので、子ども達とも一緒に考えてみましょう。

年度後半の目標を本人に宣言してもらうため。

計画のない目標は「願い事」でしかない。

ので、みんなの大きな目標に向かって、年度末までの計画を宣言して帰ってもらいたいと思います!面談中に思いつかなかったら、お家で指定のページに書いてきてもらっても大丈夫です。

 

とやりたいこと盛りだくさんで10分で終わりそうにないので、よくある「どうやったら毎日英語に取り組めますか?」のご質問にはこちらでお答えしておきたいと思います。つまり英語学習の習慣化についてです。

 

習慣化するには

教室からは毎日一回は少しでも英語に触れることを推奨していますが、毎日何かを行うというのは習慣化ができていれば簡単。できなければ苦痛です。というかほぼ不可能です。

では、どうしたら習慣化できるのか。個々の違いもあり、コレ!といったものは見つからないのですが、比較的習慣化しやすくする方法ならいくつかあります。

頭で考えるひと手間を省く

「歯磨き」など、習慣化しているものというのは、わざわざ「やろう!」と思ってやっているわけではないと思います。いつの間にかやっている。これが大切なのだと思います。頭で考えるひと手間を省き、習慣に近づけましょう。

具体的には、

・いつするのかをあらかじめ決める

鉄則の中の鉄則です。日常にする歯ブラシだって、いつか決まってなければやらないでしょう。必ず具体的に、朝ご飯の前、夕ご飯の後、寝る前、など日常的にすでにすることに決まっているものとくっつけて決めるのがミソです。今日はいつしよう、なんて頭を働かせることのないよう。

・教材をすぐ手の届くところに置いておく

わざわざ教材のある所を探して、取り出して、のひと手間がないだけでずいぶん違います。いつも取り組む場所のすぐ横に置いておきましょう。

・簡単なものにする

毎日するなら、簡単なものから始めるとよいです。CDを聞いて口ずさむだけ、とか単語を3つだけ書いてみる、とかです。0よりも1の精神で。習慣化したら少しずつ見直して増やしていけばいいのです。

・一つのものにする

少なくとも一定期間は、同じものをした方が習慣化しやすいです。CDを聞くなら毎日それ、単語を書くなら毎日それ、という具合に。もちろん別々のものをした方が英語力的には上がってきますが、最初の高望みは習慣化の敵です。

・トリガーをつくる

トリガーというのはきっかけのことです。これが起こったら英語の時間、と決めておくのです。時間になったらアラームを鳴らすようにするなど。学校で始業のベルがなったら席に着くみたいな。アレクサなどのスマートスピーカーがある人は「英語の時間ですよ」って時間がきたら言ってくれるように設定できます。

 

報酬を用意する

報酬と言っても、毎日何か用意してもので釣るとかではなく、これしたら好きなことができる。など、やった後に好きなことを持ってくる時間設定のことです。例えば単語10コ書いたらテレビ見れる、CD聞いたらご飯食べれる、とかです。

 

3日坊主OKで取り組む

ちょっとだけ続けられた!でもその後・・・。というのは当然起こってくることです。いつ何をするか決めたのに、しばらくしたらやらなくなってしまった、という時は、改めて何ならできるのか考えてまた一から軌道修正してやり直してください。子育てはしぶとく何度もしつこく!が秘訣ですよね。

 

障害の撤廃

障害、たくさんありますよね・・・。これを撤廃するのが一番大変かもしれません。ゲーム、スマホ、テレビ、などなど。お話を聞くと、ゲーム好きな子にうまく規制がかけられているお宅は少ないように感じます。スマホも難しいですよね。娘は高校になってスマホを持ち始めましたが、常時スマホを見てにやけています・・・。これは集中力なくなって当然、と思いました。とりあえず時間規制と、使う場所を決めてずっと見続けることのないようにはしましたが、まあ高校生になると自己責任ですかね。ただ、実際スマホが学力を下げることは実証されてますので、スマホの長時間利用の弊害はしつこく伝えています。皆さんゲーム、スマホってどのようにされているんでしょうか。

勉強や集中力への弊害はもちろん問題なのですが、習慣化のためにはその楽しさを逆手にとって、これしたらゲーム、スマホ、テレビ、とかって決めてしまうといいかと思います。

 

人に報告(可視化)

これは大きいです。今日したことを報告すると人の目を気にするので、続けやすくなります。お家の方に報告などでもいいですが毎日は面倒ですので、マグネットなどにやることを書いて冷蔵庫に貼り付けて置き終わったら取る、終わったらカレンダーにシールを貼っていくなど、報告とまでいかなくても他の人の目に見えて確認できる何かを作っておくと続きやすいです。実は教室の役目の半分は、週一で規則的に来て勉強したことの報告をする場であることです。なので、自主勉ノートを出す、発話した回数を記入して確認してもらう、などは予想以上に大切です。

何にせよ、まだ子どものうちはお家の方のご協力が欠かせません。大変ですが、習慣化のプロセスはは受験勉強などのちのち自学自習が必要な時にも大いに役立ちますので、ここは一念発起!

 

それ以外の方法を模索する

こんなこと書くとこちらに流れるようで気がひけるのですが・・・。

習慣化していないものを毎日するのはほぼ不可能。と最初に書きましたが、例外があります。

それをするのが楽しくてしょうがない、場合です。

実は娘(高1)は習慣化がなかなかされない体質(?)の様で、小さい頃からいろいろと苦労しております。今だに「歯磨きした??」と確認が必要です。英語の勉強を習慣化なんてとんでもありませんでした。でも毎日英語には触れていました。なぜかというと、海外ドラマにまんまとハマったのです。小学生の時は毎日寝る前に一時間は見てました。日本語字幕付きですが。それが功をそうして、今では自分で好きな俳優のスピーチ動画など、探しては英語で見ているようです。

もちろん勉強としての英語にハマることはよほどの英語オタクでないとあり得ませんので、英語で発信されている何かにハマる、ということです。もともと英語というのは、人とコミュニケーションしたり、英語で発信されたものを理解するために学習するものです。受験科目にあるために受験が目的となりがちで「お勉強」扱いなのでつまらないのです。なので、英語の「お勉強」から抜け出して、「お楽しみ」にしてしまうのが実は一番楽に続きます。例をあげると洋画、洋楽、海外ドラマ、洋書、などで英語に触れることですが、これらはハマると一気に英語力が上がります。とっつきがいいか悪いかはその子次第ですが、何か一つ試されてみてはいかがでしょうか。朝ごはん食べてるバックグラウンドで英語関係の簡単なポットキャスト聞かせてみたり、英語放送のアニメYouTubeで再生してみたり、さりげなくどうぞ。

 

それでは、ステップアップ面談、楽しみにお待ちしております!